ロコクロ体操から考える地方での健康の在り方

お知らせ

地域で取り組むロコモティブシンドローム予防

ありがたいことに4年前から高知県黒潮町で取り組んできたロコクロ体操(ロコモティブシンドロームを予防する潮町独自の体操)が高知県社会福祉協議会の冊子 ”タマテバコ” に取り上げられました、どうもありがとうございます。

 

さてロコモティブシンドロームとは…

運動器[1]の障害や、衰え(関節可動域制限やサルコペニア等の筋力低下など加齢や生活習慣が原因といわれる[2])によって、歩行困難など要介護になるリスクが高まる状態のこと[3]。一言で言えば、運動器機能不全のことである。日本整形外科学会2007年に提唱した呼称(和製英語とされる[4])で、予防啓発を行っている[5]ロコモと略されたり、ロコモティブシンドロームロコモーティブシンドロームロコモーティブ症候群運動器症候群などと呼ばれることもある。 wikipediaより引用

 

高齢化が進みゆく地方で、自治体がこうした健康づくりの取り組みをすることは回り回って医療費の軽減や自立した暮らしを進めるのには有益になるでしょう。

4年の月日をかけて住民の方に認知されたロコクロ体操は現在、ロコクロエクササイズへと進化しました。

運動習慣をつけることが目的だった体操から、さらになんらかの身体機能改善を目的としたエクササイズになり、こうした軽運動を続けていくことで健康でいられることを体感してもらえるのは嬉しい限りですし、将来的にロコクロビクス、あるいはロコクロダンスといったように地域に愛される「体についての智恵を育む」存在になれたらいいなと考えています。

 

都市と地方でひらく健康格差

 

都市部ではフィットネスクラブが多くあり、人々の健康への意識も高いので地方と比べると運動への意識も高いとは思います。

一方で、農林水産業に従事している方が多い地方では、デスクワークが多い都市部とはライフスタイルが大きく異なり、肉体労働をした後に運動をしようと思っても疲れたからだで運動をするのは気力・体力的にも難しく、また運動をしようにもフィットネスクラブなどの場所もなく、また運動指導ができる人材が少なく、よっぽど必要性に駆られて求めなければ”健康づくり・からだづくり”ということに興味を持つことが少ないように思います。

また自動車が生活の中心にあるため、ドアtoドアの暮らしになり運動をする機会がますます減っていくのが現状です。

自然が豊かな地方で暮らしているのに、運動不足で病院にかかることが多く健康的な暮らしが送れていないというのはなんとも本末転倒な気がします。

 

地方で健康・運動への意識を高めるためにはどうすればいいのか

食生活を見直したり運動習慣をつけるよう働きかけると言うのは簡単ですが、実際に落とし込むのは難しいように感じます。

黒潮町を例にあげると、幸いなことに?!地デジ難視聴地域が多くみられる黒潮町では地デジに移行するのを機に自治体が防災無線も兼ね備えたケーブルテレビを敷設整備したことで、IWKTVという黒潮町独自のチャンネルを通してロコクロ体操を1日に複数回放送することで ”からだを動かすことの大切さ” というものを伝えてきました。

また自治体が出張サロンを行い、それぞれの居住地域の方が参加できる広い意味でのレクリエーション活動を行なってきました。サロンの内容は保健に関するものや、栄養や食事に関すること、暮らしのワンポイントアドバイス、運動教室などで、年間を通して同町内を順番に回るというものです。

それぞれの地域性やインフラなど違いはありますが、こうした自治体を中心とした行政が主導となって行なっているものに専門知識を持っている各分野の方々を積極的に取り入れることで、より迅速で先進的なサービスが提供されていくでしょう。また、その地域にいた人や他所から移住してきた人など、地域にいる人材を活かした円滑な連携ができるようなシステムを構築することができると、地方ならではの充実した健康づくりを進めることができるのではないでしょうか。

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