からだの仕組みを知る
もしあなたが来月からキャンピングカーで日本一周の旅に出るとして、旅に出る前にはそのキャンピングカーがどのようになっているのか調べたり、知ろうとするはずだ。
同じように、私たちのからだは思い通りに動くのが当たり前だが、いざ非日常に飛び込むとなるとからだが動く原理(メカニズム・ルール)は知っておいたほうがいい。
その原理原則をわかりやすくまとめると次のようになる。
①重力
重力は地球上の全てのものにかかってくる力、宇宙の法則といっても良い。
この力があるおかげで、私たちは地に足をつけて生きている。
これは力と質量と加速度の関係性を示したもので、歩行動作の場合はF(運動量)= M(重さ)× A(速さ)となる。
このロボットには重さがあり、床が動くことで加速度が生まれる。
だからロケーションは限られるが、重力だけで運動を継続することができる。
永久機関もそれと同じメカニズムで調和がとれた動きになっている。
②テコの原理
テコが働くことで、小さな力で大きなものを動かすことができる。
バックパックを背負いながらだと、自分の体重プラスαの重さになってくる。
足を棒のようにして歩いていたら1時間歩かないうちに弱音を吐くだろう。
関節(テコ)がないと楽に歩くことができない。
先ほどのロボットも人間の脚と同様に、3つのセクションからなっているのでテコの原理で動き続けることができることが容易に想像ができる。
テコは滑車でも同じように働き、滑車が大きかったり、その数が多いほど大きなチカラが出せるようになる。
人のからだには滑車はないが、股関節・膝関節・足首関節と関節周辺の大きさが滑車の大きさに当たるので、関節可動域が大きい方がより少ない力で大きな動きを作ることができ、それら関節が良いタイミングで連動することが、楽にからだを動かすためには重要になってくる。
私たちは自分の思ったようにからだを動かすことができる。
しかし、舗装された道路では常に一定の推進力を発揮することができるが、足元のコンディションは未整地であれば一歩ごとに変化する。
サンティアゴ巡礼の道は変化と起伏に富んでいる。
荷物を持って連日20kmの道を歩くとなると、 “自分のからだがどのように動くのか、また今はどれだけ動かせて、そこからどれだけ動かせるようになるのか” を知ることは、快適な巡礼の旅を送るのに大切な要素になる。