和の所作と体幹

コバヤシヒロタ

和の所作で整える体幹コンディショニング

なんでわざわざ「和の所作」?!と思うかもしれませんが、和の所作には意味があります。

それは私たち日本人の昔の暮らしの中に「体幹を上手く使うためのエッセンス」が当たり前のようにあったからです。

和服を着ること、帯を締めること。

正座で座ること、箸を使って食事をすること。

着ているもの、行う所作など日々の生活の中に、からだを丈夫に使う様々な知恵があって、

そのことで体幹をアクティブにすることができたので、健やかな日々を大切に送っていたと思われます。

もちろん現代の暮らしとでは、肉体労働の占める割合が違うので、からだの使い方の良し悪しが暮らしに直接影響を与えたのではないでしょうか。

 

“体幹” ってなんだ?

体幹を定義するのは難しく、難しいがゆえに色々な人がいろいろな表現をしていますが、

和の所作で整える体幹コンディショニングでは、体幹を「横隔膜と骨盤底にはさまれた空間のことを言い、呼吸によって圧力を変化させて、ボールが弾むように動く状態をイメージしてもらうと、わかりやすいのではないかと思います。

天井に当たるのが横隔膜、床は骨盤底筋群、後ろは腸腰筋、前側が腹横筋と4つのエリアで、ひとつの空間を構成しています。

これらのひとつひとつに注目して、体幹というスペースがどのように動くかを理解していくのが 和の所作で整える体幹コンディショニング です。

 

(体幹)トレーニングとコンディショニング、何が違うか

トレーニングとコンディショニングこれもまた難しいのですが、

一般的に、トレーニングは辛くてキツい運動をイメージするのではないかと思いますが、

トレーニングは本来、結果を出すまでに必要な「訓練」のことであって、その強度についてはそれぞれ目的によって異なってくるはずです。

ですからトレーニングを受ける方にとって、最小限の努力で最大限の結果が得られたものが良いトレーニングであり、全ては終わってからしかわかりません。

一方で、コンディショニングは「状態」のことを指します。

つまり、いつでもトレーニング(訓練)ができるように、からだの状態を高く保つための方法だと理解してください。

ですから、ワークショップでは触れませんが、食事や睡眠(住環境・食環境・精神的環境…)などもコンディションを高めるためには重要な要素になります。

 

体幹コンディショニングっていったい…

4つに分割した体幹のそれぞれのエリアがどのように動き、またどのように他のエリアと連動するかについて、考えながら、イメージしながら、感じることで、からだを良い状態に変えていく時間です。

なんかちょっと力が均等にかからない状態で動くのではなくて

力ができるだけ均等にかかる状態で動くための準備が整った状態を作るための時間です。

自分が聞いたこともない筋肉なら、きっとその動き方は知らないはずです。

ましてそれが、インナーマッスルと言われる発揮できる力も小さく、存在そのものも感じられないほどのものなら、自分で勝手に作り上げた誤ったイメージで動かしているのではないでしょうか。

からだはケアをしていかないと、どんどん時間とともに酸化し老化へと向かいます。

私たちの文化や習慣の中にある「和の所作」を使うことで、コンディショニングを暮らしの中に取り入れることも比較的簡単になり、健やかな暮らしが送れるようになるのではないでしょうか。

 

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