赤ちゃんは完璧な存在
赤ちゃんは完璧な存在です。
とはいえ、一人では何もできませんから、親や周りのサポートなしには生きることはできません。
ただ、誰に教えられることなく背骨を安定させ(首が据わり)、手足を自由に動かし、
はいはいや掴まり立ちを経て二本の足で歩き、人間らしく振る舞うようになるのですから
完璧と言わざるを得ないでしょう!
赤ちゃんはどのようにして自由を獲得するのか
私たちは二足歩行をすることで、大きな脳と両手を動かす自由を手に入れました。
大きな脳を持ち合わせたことで、出産が難しいものになりましたが、
このことで私たちは本能に加えて、鋭い観察力と高い環境適応能力を備えることができました。
赤ちゃんはただじっと寝ているだけのように思えるかもしれませんが、
生まれた時から自分のそばにいる大人の動きをよく観察し、だんだんと動作の種類を増やし、行動範囲を拡大し大人に近づこうとしているのです。
言葉遣いや仕草など、良いところも悪いところも全てのことを吸収してしまうのが赤ちゃんです。
自然なプロセスを大切に
時代とともに、新しいものや新しいことが増えてきます。
ひと昔前はテレビや書籍が情報収集のツールでしたが、今ではスマートフォンひとつで何でもできるようになりました。
知りたい情報へのアプローチ方法は増えましたが、同時に与えられる情報も増えました。
なかには「便利さ」を前面に押し出して、さも新しいスタンダードと言わんばかりのプロモーションをしてくるものもあります。
便利であることが悪いとも思いませんが、
子どもの立場としては、、、できるだけ自然に近い状態であってほしいのではないでしょうか。
首が据わる、腰が据わる、寝返りをうつ。
これらの動作は親が教えるものではなく、機が熟したときに赤ちゃんが自発的にする動きです。
その背景には頚椎が安定する、脊椎が安定して動くなど、赤ちゃんの発育発達の過程が明確に関わっています。
例えば、ムリに座らされて、内臓がぎゅっと圧迫されていたとしたら、、、
早く成長してほしい気持ちになるのもわからなくはありませんが、赤ちゃんは話すことができません。
からだも動きも、かたちがどんどん変化する時期だからこそ、動きを制限するのではなく
安全が確保された範囲内で、自由に動ける環境を創り出してあげてください。
子どもの発育のことを知りたければ、解剖学者の養老孟司さんに大きな影響を与えたとも言われる三木先生の著書が、わかりやすくてオススメです。