ローカル線に乗ってみた!

ローカルインフォメーション

地域で生きる、地域を生かす

JR北海道での廃線が話題になってたのは少し前のことですが…

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49416660U9A900C1L41000 より引用

過疎化を目の当たりにした地方の社会インフラの状況が刻々と悪化の一途をたどっていますね。

新型コロナウイルスの影響もあり、ここ四国西南部の旅行者も激減。

このままいくと10年後はもとより、5年後すら予想できない状況です。

 

自分たちが年を重ね、自分たちの両親も年を重ね…

車の運転など、今はできていることができなくなったら、その地域はどうなることでしょう。

 

「スマートシティ」なんて机上の言葉は意味をなさなくなるでしょう。

 

これまで暮らしていた家を離れ、慣れない街で、ストレスに感じることを抱えながら生きながらえることを良しとするのか…

 

確かにそういう人たちも一定数はいるでしょうけれど、例えば生きがいになっている「畑」をやめてしまうことで「喪失感」や「絶望感」を感じる人も同じく一定数いることでしょう。

 

市の中心部から、周辺地域へのターミナル駅にたまるセルビス

 

僕が過去に暮らしたシリアアラブ共和国では、その辺にいるおじちゃんたちがボロボロになったワンボックスを改造した乗合タクシー(セルビス servic)がありました。

路線を決めて、ある程度人が乗ったら出発し、路線上のどこでも乗り降りできる画期的な交通インフラでした。

金額も日本円で50円から、せいぜい100円。

物価は日本の1/3程度だったのでできることなのかもしれませんが…

このままでは、この地域を走る私鉄(土佐くろしお鉄道)は採算が取れなくなり廃線。

さらには免許返納を余儀なくされ、地域での足を無くした人たちが途方にくれる日はそう遠くはないのかもしれません…

病院に向かう高齢者、学校に向かう子どもたち、旅行に訪れた人たちの交通はどうなるのでしょう。

 

20数年ぶりに乗ったローカル路線

ムスメに「電車」に乗りたい欲求が出てきたので、いつもは自家用車での移動ですが

土佐くろしお鉄道のこんなお得な企画を知ったので

週末土佐くろおでかけきっぷを使って、電車ならぬ「汽車」の旅をしてきました。

こっちの現状を知らない読者の方に、なぜ汽車かを説明すると、ディーゼルエンジンで動いているからです。

高知県に限らず、地方ではディーゼルエンジン車両は結構当たり前にあります。

もちろんワンマン列車、後ろ乗り前降りです。

高校の通学にこそ使っていたものの、バイク・車の免許を取ってからは乗ることはなく…

今回(土佐くろしお鉄道に)乗ったのは実に22年ぶりでした。

記憶なんておぼろげなもので、車窓に映る景色は実に新鮮なものでした。

というか、実際よりもっと美化された記憶になっていましたが…w

ぶっちゃけ、海岸線を走る国道からの眺めの方が良かったりするわけですw

が、22年前高校の通学で乗っていた頃と比べると、乗車している人が劇的に少ないわけです。

土日ということ、コロナ禍であることを差し引いても「生活」の足として使っている人は劇的に少なく、ほぼほぼ貸切といった状況。

大はしゃぎだったのは娘だけ、あとは静かな空間でした。

 

22年ぶりに乗ったからこそ思うことがありました。

それは良くも悪くもエンターテイメント性がないということ。

確かに地域に暮らしていると、汽車に乗ったところで何か楽しみがあるわけじゃなく、ただ目的地にたどり着けたらいいから当然といえば当然なのですが…

「次の区間は進行方向のどちら側に○○○○が見えます」とか、「次の駅で降りるとホエールウォッチングができる場所があります」とか

アナウンス一つあるだけで汽車の旅はワクワクするんじゃないかと思ったり…

ローカル路線だからこそある列車の行き違いの時間に、駅弁みたいなものを売りに来る人がいたりしたら、楽しいんじゃないかと思ったり…

観光やグルメなど、その駅周辺の情報があるだけで途中下車してみたくなる気がします。

周辺の美味しいお店のCMを流すことだってできるはず!!

現状としてはサポーターズクラブというものがあって、紙媒体でこうしたものがあるものの列車の中で一箇所にあってもなかなか目につかないし、どこの駅に何があるのかさっぱりわからない…

webアクセスしようにもQRコードやSNSのリンクすらない…

これじゃ利用したくても、地元の人しか…いや地元の人は乗らないんだから、利用されることはあまりないのかもしれません。

とはいえ、乗ってみると普段と違う景色が観れたりするので楽しいのは楽しいんです!!

しかも乗り放題500円って激安だし!!

本数が少なくて、途中下車したりすると確かに不便だけれど、不便さを補うあれこれ(例えば駅からのレンタサイクルとか…)があれば、もっと不便を楽しめるわけで…

輪行(自転車の持ち込みOK)なんかもやってますが、なかなかいませんよ、そんなコアな人。

と、一度乗ったくらいで偉そうなことを言ってますが、このままだったら本当にこの地域の交通が失われることになる日もそう遠くはないのかも…

地域の人たちが、その地域を生かすことを考えないと、スマートシティはおろかその地域での暮らしも危ぶまれます。

国の政策のように有識者が集まってあれこれ話すこともいいかもしれませんが…

そもそも、その地域で暮らしていない人には何も見えませんから、何を言っても机上の空論です。

そんでもってしっかり報酬は持って行かれますからねw

自分たちの暮らしのこと、地域のこと、これからのことを話し合うことやってかないとなぁ〜なんて思ったりしました。

いいとこなんですけどね…

いいとこだけに後世に残していきたいし、たくさんの人に足を運んでもらいたいわけですよ。

コロナ収束後のことかもしれませんけどね…

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