今春、黒潮町社会福祉協議会主催のもとロコクロウォーキングを実施しました。
ロコクロウォーキングとは。。。
日常での基本動作である「立つ・歩く・座る」が快適にできるようになるように、ウォーキングのみならずストレッチや筋トレ、動きのトレーニングなど様々な運動刺激を用いて「柔軟性・筋力また筋出力・バランス能力・心肺機能の向上」を目的とし60〜90分の内容で週1回、約2ヶ月(全10回)に渡って行うというもの。
講座の前後で身体はどう変化するかを比較するため、4つの項目で体力測定も実施しました。
ロコクロウォーキングを行って参加者のからだの変化
参加者は合計26名、ただしデータの不備(未記入など)などもあり平均値を取る際の分母は項目によって若干変化しますが、初回データと最終回データの差異から平均値を算出しました。
各項目共に評価基準は異なりますが、詳細は次の通りです。
参加者の平均年齢は71歳。
参加者の中で最高齢は84歳でした。(ただし初回と最終回のデータが残っている方の中から選出しています。)
- 年齢・身長・体重については自己申告
- 血圧・脈拍については毎回自動血圧計にて計測しました。
- 立位体前屈・・・指先が地面に着く地点を0として、届かない場合はプラスポイントとした。マイナス計測は行わず、掌がしっかり着く場合でも0としました。
- 片足バランス・・・片足を挙上した状態で止まっていられる秒数を計測しました、上体のふらつきについては足が地面から離れなければOKとしています。
- イス座り運動・・・後方にある椅子に座り、そこから立ち上がる動作を繰り返し、座面にお尻が着いた(座れた)回数計測しました。
- 座位立ち上がり運動・・・あぐらをかいた状態から両手を使うことなく立ち上がってもらう動作で、手を使うたびに1ポイントマイナスとして計測しました。
全10回(2ヶ月)を通してのからだの変化としては以下のとおりです。
体重は平均して0.4kg減少しました。今回の参加者は申込制だったので、積極的にからだを動かして健康的に暮らしたいと思っている方が多かった結果かもしれません。体脂肪量の変化なども計測していれば骨格筋量など細かな身体組成の変化もわかったのでしょうけれども残念ながら今回はわかりません。
最高血圧は全体で10ポイントマイナス、変化の幅が大きかった方は(175→120)でマイナス55ポイント!この数値は高血圧が改善されたということでしょうか?!驚くべき数値です。
最低血圧も同様に9ポイントマイナス、変化の幅が大きかった方は(92→68)でマイナス24ポイント
脈拍については大幅な変化はありませんでしたが、プラス1ポイント。全体的には脈拍数は増加傾向にあるということがわかりました。
立位体前屈は全体で6ポイントのプラスでしたが、実感として計測時に指先しか着かなかった方が掌がしっかり地面につくなど数値以上の変化が見られました。
片足立ちバランスでは左10ポイント右9.1ポイントと左右ともにプラス。変化の大きな方は左右とも57ポイントのプラスでした、これはバランス能力が大幅に改善されたことが推測されます。
イス座り運動では5.7ポイントのプラス。変化の大きかった方は17ポイントのプラスでした。こちらも脚力がしっかりしてきたことを示してくれています。
座位立ち上がり運動は0.29ポイントのプラスでした。座位立ち上がり運動の数値では大きな変化が見られませんでしたが、個人では初回にできなかった動作ができるようになっていた方がちらほら見えました。
参加者の年齢や生活様式はさまざまでしたが、少しからだに気を配って日常に運動を取り入れることでからだが良い方向へ変化しました。
「そろそろ歳だから…」なんて自分に暗示をかけずとも、からだの正しい動かし方、メンテナンスの仕方を知ることができれば、からだはいくつになっても思い通りに動かせることがわかってきました。
今後もこのような包括的なアプローチを行なっていきたいと思います。
健康的な暮らしをサポートしていきたい自治体、事業者とも積極的に関わっていきたいと思っていますのでお問い合わせもお待ちしてます。