こどものトレーニングやからだのことについて
こどもが生まれて、こどもの健やかな成長を願う気持ちがわかりました。
元気に、にこにこ、すくすく育ってくれたら嬉しい。
だから、ちょっとしたことで心配してしまう気持ちもちょっとわかる気がします。
先日、お子さんのからだの使い方が心配で何かトレーニングをした方が良いですか?というご相談を受けました。
きっと同じような気持ちでいる方もたくさんいるだろうと思うので、僕の意見を紹介します。
こどものからだの特性について
大人とこどもではからだに含まれる水分量が違うので、こどものからだは柔らかいです。
重力下でのからだの使い方にも慣れていないので、水袋のように不安定な状態で動くことになります。
形状が不安定だと、体幹が弱いんじゃないかと思うかもしれませんが、まだまだ成長途中。
これから大きくなるからだには、成長の妨げにならない、怪我をしにくい、柔らかく不安定な状態が必要です。
柔らかいということは動かしにくいということで、動きを良くするには、動作を成熟させていくための集中力や多くの時間が必要になります。
早いうちから形を決めてしまうのは、自由をうばうことにもなる
例えば、こどもの走る姿勢や座る姿勢が気になって、整体に行ったり筋トレをした方がいいのではないかと考える親もいるかもしれませんが、基本的には何もする必要はないと考えています。
なぜなら、こどもはこの時期、不安定なからだを動かし中枢神経と筋骨格系の関わりを高めているからです。
こどもはじっとしていることが苦手で退屈だと感じると、一緒に遊んでくれる人を見つけてからだを動かす遊びをしたがりませんか。
これは退屈だからというわけではなく、遊ぶことが自分にとって気持ちよくからだを動かせるようになるためのトレーニングになっているからではないでしょうか。
ですから、こども、児童と称される時期は専門性を高めるトレーニングをするのではなく、からだの持つ可能性を高めるのに重要な時期だということになってきます。
動作は成熟してくる
これは人の発育発達をグラフ化したもので、縦軸が成長の度合い、横軸が年齢を示し、①一般型は筋肉と骨格を、②神経型は神経を、③リンパ系型は免疫や内分泌系を、④生殖器系型は生殖器の成長を表しています。
個人差はあるものの筋骨格系が安定してくるのは高校生になる前後なので、その頃まで特異的なトレーニングをすることは、特定の部位の成長や動きのパターンは促すことができるかもしれませんが、それ以外の成長や動きのパターンの学習を妨げる要因になりかねないと考えることができます。
単純な動作を正確に行えるようになって、初めて複雑な動作ができるようになるのだから、こどもの頃はたくさんの種類の動きを経験させ、のびのびと成長する動きの基礎の部分を築くのが良いというのが個人的な意見です。
親子で知っておきたい、動きに多様性を持たせ伸び広がるからだ
からだが硬い、姿勢が悪い、走り方がおかしいなど、こどもの事となると自分のこと以上に気になることがあると思います。
この記事を読んで、のびのびと成長する動きの基礎を作るために何をしてあげられるだろうかと考えている方もいると思います。
それらの疑問に少しでも答えられる機会になると思いますので、ぜひ親子で気持ちよくからだを動かしにいらしてください。
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