からだに不必要な力を入れることでインバランスが崩れる
私たちは体重を地面に伝えて暮らしています。
地面は伝えられた力と同じだけ反発した力を伝えています。
物理ではこれを引力と斥力と呼びます。
二つの物体の間で作用する互いに“引き合う力”と“遠ざけようとする力”のことですが
足元がぬかるんでいたり、靴の形状によって力を正しく伝えられない状態にあると、地面からの反発も弱まります。
つまり体重をそのまま伝えることができると、同等の反発を得ることができるので「立つ」ということが楽になるのです。
地に足をつけて暮らしていますか?
足元へと体重を正しく伝えられていないというのは、イメージにするとこのような感じです。
例えば、体重を正しく伝えられなくなる要素としては以下のようなものが考えられます。
- 長時間座っている状態が続くと股関節が曲がった状態(屈曲位)になる
- ヒールなど高低差がある靴を日常的に履いているとつま先荷重(足関節進展位)になる
正しく体重を伝えることができない場合、正しい反発を受けることができなくなります。
そこでからだを支えるために、本来は必要ない力が必要になってきます。
自分ではしっかり立っているつもり、いい姿勢のつもり…
しかし、それは主観であって、物理の法則からすると力をきちんと伝えられていないのかもしれません。
そのからだの緊張に気づいていますか?
体重をそのまま伝えきれていない場合、からだのどこか一部を過剰に収縮させることになります。
そのことでバランスが崩れます。
下の図は同じ姿勢でいますが、緊張している部分がそれぞれに異なります。
まっすぐ立てるようになったのだからバランスは取れてるじゃないかと思うかもしれませんが
それは外側(地球 対 自分)のバランスであって、からだの内側(筋骨格系 対 内臓)のバランスは崩れます。
つまり、常時筋肉を過剰に収縮させることで、からだを不必要に変形させているのです。
そしてそれが痛みや不調の原因になっているのです。