トレーニングについて、多くの人が間違っていること

コバヤシヒロタ

からだを変えるために一番大事なこと

努力すること?

忍耐力や継続する強い意志?

 

自分のおかれている環境?

 

どれも正解だとは思いますが、一番大事なことは

 

自分の頭で考えること

ではないでしょうか。

 

だって、筋トレするときに出てくる「○kgで、○回を、○セット」って謎だと思いませんか?

 

かつてはそういう指導をしていたこともありますが、今は何を以ってそれを決めているのかわかりません。

 

もちろん競技でウエイトリフティングをしているとかなら、1RMを計測したのちにそうした値が決まってくるのもわかりますが

 

健康づくりのために、からだを変えるためにやっている人に、「何キロを何回…」というのはちょっと違うんじゃないでしょうか。

 

仕事や暮らしや、痛む部位や、症状なんかが違うのに、あの人はこうだったから…

自分のからだなのに、そんな適当なこと他人に決めさせちゃっていいんですか?

 

 

トレーニングは、からだの動かし方を学ぶための訓練だ

残念なのは、トレーニング=筋肉を大きくする、と思われていることです。

Training を辞書で調べてみてください「訓練」と書かれていませんか?

 

筋肉のトレーニング(訓練)の目的が、筋肥大でいいんですか??

 

あるいはトレーニングをしても、からだに変化がないのに満足してるんですか??

 

だとしたら、「痛みなく自由に動かせるからだ」よりパーツを交換できるヒューマノイドを目指した方が快適そうですね。

筋トレ、すなわち筋肉の訓練とは、からだを自由に動かすための訓練で

 

動きは、試行錯誤して、やっと生まれるものじゃないですか?

 

それを忘れないように繰り返し繰り返しおこなって、身に着くものだと思うのです

 

だから、筋肉を大きくすること(脂肪を極端に減らすこと)だけをトレーニングのゴールに設定しないようにして欲しいのです。

 

また、トレーニング成果を時間的に捉えるということは、成果はトレーニング量に比例して上がると期待している古典的な思考ということになりますから、

 

長時間トレーニングをして成果が現れるなら、ブラック企業はよほど成果が上がるのでしょうね。

 

でも実際はそうじゃない! 質なんです。

 

安かろう悪かろうって言うじゃないですか、トレーニング時間が長ければ集中なんて続かないんですよ。

 

集中の続かない惰性でやっているトレーニングなんて、何の役にも立ちません。

 

トレーニングの質については、練習の質はもちろんですが、トレーニー(被訓練者)の理解度と集中度が大切になります。

 

与えられた課題が全て正しいとは限らないし、毎回同じような展開になるスポーツなどありませんから、

 

その場で、瞬時に、これまでの日常動作から

ベストチョイスを無条件で選択する必要が、ずっと続くからです。

 

咄嗟にからだを動かせるようになるためには、その動きの有用性や関連性など、物事の摂理を理解しようとすることが欠かせません。

 

何より、非日常的なことへのチャレンジなのですから集中することなしにはできないはずです。

 

 

動きの本質に迫る!

先日、黒潮町総合センターでのグループエクササイズのワンシーンです。

この日は「バランス良く力を出す」と言うのがテーマでした。

 

なんとなく解る気もするけど、説明しようとしてもなかなか難しいんじゃないでしょうか。

 

僕の行うグループエクササイズでは、この動作を何回何セットといった古いことはしません。

 

動きに対して回数の設定をしないばかりか、エクササイズの時間と動きの説明をする時間が同じぐらいになるときも。

 

だって、理由がわからない動きなんてできっこないじゃないですか。

 

それにいくら効果があると言われても、思考を伴わない動作は少したったら記憶から抜け押しますからね。

 

毎回テーマを設けて、はじめに今日の目標を話して、動きのトレーニングを行なって、板書のプリントまで配っても家でやってくる方はわずかなんですから…

 

からだを変えるためには、心もからだも「今」に集中して、自分が何をしているのかを明確に捉えて、頭とからだで理解度を高めるトレーニングを行う必要があるのでは…ないでしょうか。

 

訓練の成果について、ただの数字によってのみ評価すべきではないと思いませんか?

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