表現をするからだ
からだは自分が意識している以上に、何かを表現している…のではないでしょうか。
先日の小学校での特別授業でも、今日の「親子で楽しくからだを動かす魔法」のワークショップでもこんなことを考えていました。
からだを鍛える、トレーニングする、コンディションを整える…
いろんな表現がありますが、どれも「その人がやりたいことを、気持ちよくできるように」アプローチすることには違いありません。
場合によって、やりたいことを達成できなかったり、人によっては合う合わないがあったり、目標設定や本人のモチベーションによって達成するまでの期間に違いもあったりすると思いますが
目標を達成するまでのプロセスはからだに動きとして記憶されます。
言い方を変えれば、原因と結果というひとつの経験ということです。
腰が痛い人は腰が痛い姿勢をしていて、便秘がちな人は便秘になりそうな生活習慣を送っているということ。
引っ込み思案な人は、どこか背中が丸くなって顎が出ていたり、怒りっぽい人は、お腹やお尻など常にからだが硬直するほど力が入っているということです。
あなたのからだはどんなことを表現してますか?
今、あなたの身体はどんな状態ですか?
どんな姿勢ですか?
呼吸は深いですか?浅いですか?しっかりお腹が膨らんでいますか?
気持ちは落ち着いていますか?そわそわしていますか?
からだに不調や痛みはありますか?
あるとしたら、それはいつ頃から?どのあたりがどのように?
転んだ時の傷が消えても、記憶が残ってたりするように、
記憶には残らない些細なことも、積み重なるとゆっくり確実に蓄積していき、やがてそれはからだによって表現されます。
多面的にからだを捉えていますか?
私たちは目が前にあるので、どうしても正面ばかり気にしてしまいます。
なので、横や後ろからからだを見た時、どんな風に動くかをイメージできる方のほうが少ないのではないでしょうか。
だから「後ろ姿がきれい」と言われると、ちょっと嬉しく感じるのではないでしょうか。
もちろん、からだを多面的に捉える=後ろ側の身体意識というのは短絡的すぎますが
後ろ、横、斜め、上下、左右、さらには内外とあらゆる位置から、動きをイメージができた方がより多面的であり “からだに対する意識が高い” ということが言えると思いますし、
からだに対する意識が高まると、感じることが変わり、表現することが変わります。
例えば、演奏をしているときにからだが動くのと、動かないのでは、伝わり方に大きな変化が現れます。
スポーツ、武道、アートなど…
私たちの身体活動は「思い通りにからだを動かすこと」ができるかどうかで、受け手の印象が変わります。
鏡を見ながら観察したり、動画を撮影するなど、自分では見ることの出来ない視点(他人はの視点)から自分を見ると、
自分が知らない間に創り出した「思考や動きの型枠」に気づくことがあるかもしれませんし、
そのことで立体感が得られたなら、からだからはこれまでと違った表現をするようになるかもしれません。
あなたのからだはどんなことを表現しようとしていますか??