「在る」ものは絶対になくならない
加齢に伴い、生活習慣の変化で…
「筋肉がなくなる」なんて話を聞いたことはありませんか?
もしも、加齢に伴って筋肉がなくなるのだとしたら
それは世界を揺るがすビッグニュースになることでしょう。
仮に、加齢に伴って筋肉がなくなるのだとしたら…
成長のピークを迎えた鳥や、魚や他の動物も同じようになるはずです。
少なくとも哺乳類は同じようなことになるはずですが、そんな姿みたことないですよね?
もしその場に「在る」ものがなくなったら、一大事なのです。
これは、からだのがっこう のレッスンの際に受けた質問でしたが、ある意味衝撃的でした。
間違った地図を持って街を歩いていると、目的地へとたどり着けません。
同じように間違った情報を信じていると、誤った結果へたどり着いてしまいます。
なくなるのではなく、筋肉と脂肪の比率が変化する
からだは約200の骨と約600の筋肉からなります。
繰り返しますが、その骨や筋肉が、ある日忽然となくなってしまうことはありません。
じゃあどうなるのか…
なくなるのではなく、存在が小さくなる、つまり細く薄くなっていくわけです。
存在が小さくなる理由は様々ですが、次のようなことが挙げられるでしょう。
からだを動かす機会が減る
姿勢が悪くなる
存在が小さく、細く薄れてしまった筋肉とは対照的に、脂肪組織の存在感が増してきます。
きっと初めは、一般の方にもわかりやすくという意図からこうした表現が使われたと推測しますが
もし本気でそんなことを言ったのだとしたら、それは専門家ではなく素人でしょう。
生まれた時から約600ある筋肉は、死ぬまで約600のままですし、骨も靭帯も腱も変わることはありません。
からだに作用する宇宙の法則
加齢によって、生活習慣の変化によって筋肉がなくなっていく
あるいは痛みや不調があるのは、筋肉がなくなってきてるからだと思っている方はぜひその考え方を改めてみてはどうでしょうか。
然もなくば、私たちは死ぬまで筋肉を太く硬く強く維持し続ける必要性が出てきてしまいます。
そんなことせずとも、野生の動物は死の直前まで動いていますし
野生に近かったとされる、太古の人間はダンベルを持って日々トレーニングに励むといったことはしなかったでしょう。
からだのことを「フィジカル」と言いますが、物理のことは「フィジックス」といいます。
最後だけ違いますが「Physic」 [-al] [-s] 形容詞か名詞の違いだけです。
何が言いたいかというと、からだには物理の法則が作用するということ
その物理の法則の下、「在る」ものが消えてなくなることは「ない」のです。
フィジカルトレーニング[からだのトレーニング]自体を否定するものではありません
それ自体は負荷をかけた分だけ、からだに作用を及ぼすものなので、とても有意義なものです。
ただ、やり方[目的・手法]を間違えると、誤った結果、あるいはたどり着いたのとしてもとても遠回りをしてたどり着くことになります。
物理では数式はできるだけ端的に示すことが美しいとされています
物理の法則に影響される私たちのからだも、できるだけシンプルで、かつ機能的でありたいものですね!