横綱の土俵入り
角界においてレジェンドとも言えるのが、昭和最後の名横綱横 千代の富士
千代の富士関の通算成績は1,045勝437敗159休(通算勝ち星は歴代3位)勝率.705
横綱在位中の成績においては勝率8割を超える(625勝112敗137休(横綱勝ち星は歴代3位)勝率.848)
まさに圧倒的な強さだが、その土俵入りがまた美しい
平成の大横綱 白鵬
彼もまた通算成績が1132勝237敗153休(通算勝ち星は歴代1位)勝率.827
圧倒的な強さがあってこそ横綱になれるのだが、その磨き抜かれた技や所作は
横綱が横綱たる所以があるように感じる。
型をひたすら磨いたからといって、横綱になれるわけではないので
日々の稽古や、取り組みのなかでからだの使い方を探求し、勝ち星を重ねた結果
このような美しい「型」が出来上がったのだと推察することができる。
オールブラックスのHAKA (ハカ)
しかし、勝負の世界での勝率8割越えというは驚異的である。
型と強さということから、異なった競技に目を向けると
ラグビーのニュージーランド代表(通称 オールブラックス)もまた勝率が8割を超える。
1987年から2018年までの31年間での成績は、429戦365勝56敗 で通算勝率.851である。
同じ球技では圧倒的な強さを誇るサッカー ブラジル代表ですら963戦612勝197分154敗で 勝率.636なので、その強さは驚異的だ。
オールブラックスは試合前にHAKA(ハカ)と言われる、ニュージーランド先住民族マオリに伝わる戦いの儀式を行うのだが
それらは数々の試合で勝利を重ねてきた からだ から繰り出される「型」として圧倒的は迫力と強さを伺わせる。
体幹と四肢の繋がりが見える一体感のある動き
横綱の土俵入りや、オールブラックスのHAKAに限らず、型を持つものは空手道、古武術など他にも多くある
実践もさることながら、これらは型を極めることで、強さに繋がるのかもしれない。
これら「型」は、からだの隅々まで意識して動かす所作の軌跡である。
暮らしの中に数多ある所作の中で、からだの隅々まで意識が通って行われているものはどれだけあるだろうか?
ここまでになるのは本当の”達人”でなければならないが
立つ、歩く、座る、日常にある所作を美しく行えることができることは
跳ねる、走る、しゃがむなど動きのバリエーションを増やすことに繋がっていく。
からだに意識を向けることができると、からだに眠っている可能性を呼び覚すことができるのは間違いない。